説明環境はWindows10, EZRのバージョンは1.53です。その他,説明内の情報は全て本記事作成時点のものです。
以下ではirrパッケージ(irr=inter-rater reliability:検者間信頼性)の追加と,irrパッケージによる級内相関係数(ICC)算出の方法を例に説明します。
Ⅰ. 追加方法
1. DLサイトの選択
R Console > メニューの「パッケージ」>「CRANミラーサイトの設定」
>「Japan(Tokyo)」を選んで「OK」。
2. 追加パッケージの選択
R Console > メニューの「パッケージ」>「パッケージのインストール」
>「irr」を選んで「OK」。
パッケージの追加は以上で終了です。
Ⅱ. 使用方法
1.解析用データセットの登録
EZRのいつもどおりの作業です。
Rコマンダーで,計算するデータをいつも通り(ファイル > データのインポート など)読み込みます。(データの読み込み方は以前の動画でも説明しています。https://youtu.be/R9MB58QODRU)
ここではデータセット名は仮に「Dataset」とします。
2.追加した解析パッケージの呼び出し
R Consoleで,以下のコマンドで追加した解析パッケージ(irr)を呼び出します。
library(irr)
3.解析の実行
級内相関係数(icc)を計算してみます。
R Consoleで,以下のコマンドを打つと,DatasetのICC(1,1)が計算されます。
icc(Dataset,"oneway","agreement")
各級内相関係数の実行コマンドは以下のようになります。
ICC(1,1):icc(dataset名,"oneway","agreement")
ICC(1,k):icc(dataset名,"oneway","agreement","average")
ICC(2,1):icc(dataset名,"twoway","agreement")
ICC(2,k):icc(dataset名,"twoway","agreement","average")
ICC(3,1):icc(dataset名,"twoway","consistency")
ICC(3,k):icc(dataset名,"twoway","consistency","average")
Ⅲ.サンプルファイル
級内相関係数計算のためのサンプルファイル(sample_icc.xlsx)です。以下の画像をクリックするとダウンロードできます。
Case1とCase2,Case3でシートを分けてあります。
・シート「ICC_Case1」=Case1用のサンプルファイルです。
・シート「ICC_Case2,3」=Case2,3用のサンプルファイルです。
Ⅳ.参考リンク
・irrパッケージの公式ドキュメント / CRAN
https://cran.r-project.org/web/packages/irr/irr.pdf
・級内相関係数(ICC)intraclass correlation coefficients / 日本理学療法学会連合
http://jspt.japanpt.or.jp/ebpt_glossary/icc.html